年長さんや小学生になるとだんだんと座ることが意識されるようになります。
食事中の30分、授業中の45分などじっと座っている時間が長く、周りからも求められるようになります。
子どもは座る時間にどうしてもじっとしていられず椅子を前後にガタガタ、足踏みどんどん、椅子の上で座り方をコロコロ変えてみたり…しちゃうものです。
思わず「じっとしなさい!」「ちゃんと話聞いてるの?」と言いたくなってしまいます。
何でじっとしていられないのか
何で動きたくなってしまうのか
その理由と対処法、おすすめアイテムを紹介していきたいと思います。
①動きたい感覚を体が常に求めている
子どもだけではなく大人でもこんな人いませんか?
・貧乏ゆすりをする人
・ランニングなど身体を動かすことが大好きな人
・家の中、会社でセカセカとよく歩き回っている人
子どもも大人も背景の理由は同じなのです。
人間には体の状態を感知するための大切な3つの感覚があります。
〇触覚:皮膚がセンサーとなっています。触った感じのザラザラ、ごつごつ、つるつる、ふわふわ
〇固有受容感覚:筋肉や骨がセンサーとなって感じる感覚で重さを感じたり、圧を感じとる感覚です。スーパーでキャベツの重さを比較するときに、手にかかるキャベツの圧、腕全体にかかる重さをこの固有受容感覚で感じ取っています。
〇前庭感覚:耳にある三半規管がセンサーとなっています。体の傾き、加速、回転を感じる感覚です。コーヒーカップで周り過ぎた時に「三半規管がやられた―」と言ったりしますよね?これです。ジェットコースターで加速したり、ブランコで揺れたり大きな動きを前庭感覚は感知しています。
イスをガタガタしてしまうお子さんはきっと椅子のガタガタ以外にも普段から体を使うことが好きなのではないでしょうか
・お母さんとのスキンシップが好き(ハグやすりすりしてくる)
・走ったり、回ったり躍動感のある動きが好き
・動きがいちいち激しめ(おもちゃを投げて片づける、モノによくぶつかる等)
・口におもちゃや指を入れたり、爪を噛んだりする
・テレビの時だけはじっとしている
こういったことで「ある、ある!」と当てはまるものあると思います。
こちらの記事も参考にしてみてください。
②座る理由がない
そんなことをするにも目的が重要です。
言葉がわからない外国の映画をみる
病院の待合で何もやることが無く1時間待たされるなど…
興味のないことまたは何もすることが無いのに椅子に座るって大人でも苦痛ですよね。
モゾモゾしたり、お尻がだんだん前の方にズレてきたり、姿勢が崩れてまっすぐ立っていられないでしょう。
それに比べて好きなことをしている時はどうでしょう。
大好きなカレーライスを食べている時
やる気満々に工作を作っている時
大人が想像している「気を付け、ピッ!」の状態ではないけれど、スプーンや箸を使って食べたり、両手を操作したりするために自然とちょうど良い、効率のよい姿勢を取っているはずです。
綺麗な姿勢が良い姿勢とは限りません!
①一番重要なことは子どもにとって座る目的があること
大好きなものを食べているとき
大好きなレゴやパズルをやって集中しているとき
お絵描きをしている時など
なんで座るのか
座ることでメリットがあるのか
座っていて楽しいのか
大人や参加する集団の一方的な都合で座ることは子どもにとっても修行なみに辛いです。
②動きたい気持ちを別の方法で満たす!
椅子に座っている状態で動いていいことを保証してあげましょう!
そうすることで集団での社会参加が可能となり、ほめられることで子どもにとっても良い成功体験となるでしょう!
①セラバンド
筋トレ用のゴムです。椅子の足につけて、足で伸ばしたり踏んだりしましょう!
こんな感じで使います。
小学校で使用している子もいます。こっそり使えてとてもおすすめです。バンドの強度が選べるのも良いです!
②バランスボール
子ども用サイズです。足がぴったりと床につく30㎝がおすすめです。
これに乗って家でレゴをしたり、テレビやゲームをすると動きたい気持も発散でき、体幹の支える機能を発達させていくことが出来ます!
前庭感覚、と固有受容感覚を同時に育てることが出来ます!
③椅子の工夫
学習椅子を探しているなら絶対これ!
お値段は少しお高めですが、姿勢矯正、猫背改善、シャっと座ることで脳がすっきり集中できる状態になります。
小学生以上で座る時間が長くなる子どもにはピントキッズがおすすめです。
お尻がきゅっとはまり、背中が包み込まれることで楽で両手が使いやすい、疲れにくい姿勢をサポートしてくれます。
幼児さんにはスタイルキッズがおすすめです。
体の成長がまだまだ期待される次期です。
お尻がはまって骨盤をしっかりとサポートしてくれるためフィット感が心地よく、座るための楽な姿勢を作ってくれます。
楽に安定して座れることはそれだけ長く集中すること、手先を細かく操作することに良い影響を与えます。
解説は以上になります。
子どもが何を求めているのか、座る目的に合わせて座ることをコーディネートしてみましょう!