子どもの言葉の発達って気になりますよね。
つい同年代のお子さんと比べたり、しゃべってほしくて何度も復唱させようとしたり、親なら一度はこのような経験があるのではないでしょうか。
「言葉としてはしゃべってないけど、よく理解はしてそうなんだよなー」
「あー」「うー」+指差し でだいたいのことは解決しちゃってるなー
子どもそれぞれで様々な様子があるかと思います。
ここでは言葉をしゃべるまでに必要な3つの段階についてまとめました。
【結論】
言葉の発達はこのような順序をたどります。
ピラミッドの土台から
①わかる事柄
②わかる言葉
③言える言葉
私たちが普段注目しがちな「しゃべる」という部分はピラミッドの頂点であり、全体の発達を考えるとほんの一部にしかすぎません。
③言える言葉の前にその土台が積み上げられているかどうか見ていくと良いでしょう。
【解説】
一つずつ解説していきます。
①「わかる事柄」が増えます。どういうことかと言いますと…
・ご飯が出てきたら食事の時間
・上着を見せたら、靴を履いたら、お出かけ
・服を脱いだらお風呂
まずは身体を通してわかる事柄、状況を見て判断できる事柄が増えていきます。
これらの日常の中でいつも行う同じようなこと、繰り返しあることが最初の「わかる事柄」に繋がりやすいです。
②「わかる言葉」が増えます。
・「ご飯だよ」食卓に来る
・「お出かけだよ」玄関に向かう、靴を履こうとする
・絵本で「わんわんどこ?」で指をさす
普段の生活の中で大人からの言葉かけで「わかる言葉」がたくさん蓄積されていきます。
まさに言葉をため込んでいる時期ですね。
この時に長い文章で話しても中々伝わりません。
伝えたいこと、今やっていることの内容を1項目ずつ上記のような、端的な言葉にして「わかる言葉」に繋がっていきます。
また動きの中で伝えていく言葉は動詞を育てていくために重要です。
例えば…
・車に乗る時に「乗るよ」「降りるよ」
・着替える時に「脱ぐよ」「着るよ」
など動きながら実況中継のような形で伝えると良いです。
③「言える言葉」となります。
わかる事柄、わかる言葉が土台にあることで初めて言える言葉となります。
まさにピストルの引き金のように蓄積されていた言葉が一気に爆発することがあります。
どうやったらこの引き金を引けるのか…
実は言える言葉になる脳の働きは未だ解明されていないことが多いのが現状です。
最後に・・・
言葉が真似できて、言えてもこの土台の部分が抜けているとどうでしょう。
自分の”意志・思いを乗せる言葉”でのコミュニケーションには発展しにくいのではないかと思います。
言葉も大切ですが、子どもが大人やお友達に”伝えたい”、”関わりたい”と思う気持ちを育てていきましょう。