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手づかみ食べはさせるべき?脳機能に基づく2つのメリット

”手づかみ食べ”

離乳食が始まり、だんだん食事への意欲が高まっていくと子どもが自ら手を伸ばして食べ物を触ろうとしたり、自分で食べたがります。

 

「汚れるから触らせたくないなぁ」

「手づかみ食べさせたいけど後の片付けが…」

「小さいうちからスプーンで食べることをしっかり学んだ方がいいのかな?」

こんな疑問があるかと思います。

 

手づかみ食べはさせた方がいいのか、何でさせた方がいいのか

科学的な視点からのメリットを2つ解説していきたいと思います。

 

 

【結論】

①脳の発達のためにどんどんしていくべき

②手の発達、スプーンで食べる準備に最適

 

では一つずつ解説していきましょう。

この理由がわかると「やってみよう!」という気持ちになるに違いありません!

 

 

【解説】

①脳の発達のためにどんどんしていくべき

 

脳の支配領域って聞いたことありますか?

脳は場所によって命令を出す部位が異なっています。

より複雑な、多岐にわたる運動を持つ身体の部位はそれだけ脳の支配領域において多く範囲を占めています。

 

 

 

 

 

「ペンフィールドの図」

身体の各部位における脳の支配領域を示した図です。

これを見ると手と口が占める割合が半分以上となっておりかなり大部分を占めています。

手と口どちらも一緒に使う活動がまさに”手づかみ食べ”なのです。

手づかみ食べによって脳が活性化されるということは、その場面を通して経験できること、学習できることもたくさんあるということです。

 

 

②手の発達、スプーンで食べる準備に最適

手づかみで食べるということは

 

温かい、冷たい、ベタベタ、ぬるぬる、固い、柔らかい等を感じる

大きなものはつかんで、小さなものはつまんで

手で距離をはかって口に運ぶ・タイミングよく口を開ける

 

たった一回の口に運ぶ動作でも手を通してたくさんの情報が脳へと運ばれて行きます。

簡単そうに見える行動でも実はたくさんの情報を脳では受け取って整理しています。

これらの要素がどのようにスプーンやフォークの操作に繋がっていくのか一つずつ見ていきましょう。

 

 

 

 

 

 

・固さ、食感を感じる

→食べ物に合わせた力の調整ができるようになります。

ハンバーグはぐっと力を込めて刺す、スープやそーっとすくう等操作が丁寧になります。

 

・つかむこと、つまむこと

→つかむことでスプーンをしっかり握り安定させ、つまむことでスプーンを細かく操作できるようになります。

 

また手づかみで食べる時に手のひらが口の方向に向かいます。

この時の手を返す動きがとても重要です。

この手を返す動きが出来ていないとスプーンがまっすぐ口に入らず横から口に入れる形となり、口もとでこぼすことが増えます。

そのため道具よりもまずは手づがみでこの動き方を練習できることはスプーンの操作、きれいな食べ方につながるとても良いことです。

 

・手で距離をはかって口に運ぶ・タイミングよく口を開ける

→手と口の距離感がまずわかることで、スプーンとの距離感を把握できるようになりまっすぐ口に運ぶことが出来るようになります。

コップで飲むことも同様にこの力が必要となります。

コップをそーっとこぼさないようにできるのは口までの距離感がわかってる、力加減が調節できるからです。

 

手づかみ食べは子ども発達にとって良い影響が沢山あります。

手や口からたくさんの情報を受け取り、脳で整理してさらに高いパフォーマンスを披露できるように積み重ねています。

こういった成長を知っておくことで、

手づかみ食べで汚されても悪くないなぁと思ってもらえたら嬉しいです。

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子どもの遊び・日常生活(食事、着替え、トイレ、社会参加)、学習(読むこと、書くこと)のプロフェッショナルが解説!子どもの行動にどんな背景が潜んでいるのか、どんな方法で育ち、発達していくのか? 1000名以上のお子さんから学ばせていただいたことをお伝えしていきます。